ブログって、おもしろいのね!–書評:『あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方』
「あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方―これだけやれば成功する50の方法」を読んでみました。
予想外に勇気をもらったかもしれない!
内容はタイトルのとおり、ブログの話。サラリーマンの著者がどうやって人気ブロガーになったか?という話を、おちゃらけた文体とそこそこまじめな視線で語る本です。
「何もブログに限った話じゃないけれど」というようなことが、けっきょくは大切なのではないでしょうか。私が気になったポイントを紹介します。
「じぶんルール」→すてる→ひろがる
じぶんでつくったルールにしばられちゃいけない、という意見には目が開きました。
著者は「自分のブログには、きちんとした文章しか載せてはいけない!」とおもっていた。でもその「じぶんルール」をはずしてみた。きちんとしすぎるのをやめてみた。そうしたら、更新の心理的ハードルもさがるし、そのおかげで記事が増えるし、いいふうに廻りだした……ということでした。
なにか、じぶんできめたことを絶対に守らなければ!と思い込んでしまうのって、場合によっては「『セルフブランディング』をはきちがえている」ことになるのかもしれないですね。
すきなことをすきなだけやりたいと思うからしていることのはずなのに、自分で自分を縛っては本末転倒、なのです。それは自分でチェックしつづけないといけないですね。でないと硬直してしまう。
知っていることを愚直にこなすこと。
この本は、シンプルで基本的な意見が多くを占めています。だからAmazonのレビューでも「ぜんぜん核心をついてない」と批評されてしまうのだとおもうし、たしかにちょっとものたりなくも感じます。
だけどその「核心」とやらは、たぶん著者も知らないんだと思う。先を行くブロガーさんから素直に学び、それをまた素直に実行していった、それだけだよ、ということのようです。著者は文中で「プロじゃないから」と何度も言っています。
(そもそもそんなレベルの本を出していいのか?という問題については、また今度考えることにしましょう)
なんにせよ、なにか知識をえて、「これだ!これをやろう」と一時は思っても、そのとおりに実行しつづけるのは本当に難しいのです。だけど、「私三日坊主だから」といって逃げているだけでは、なにも変わらない。じゃあどうしたらできる?クリティカルな答えではないけど、こういう工夫をするとやりやすいかもよ?という提案を、この本は書いているのです。
あとは、実行するのは自分、なのですね。ここがいちばん、大切なことなのでしょう。
指摘するのが偉い人だろうが、そうでなかろうが、それしかないのだ。
楽しんでやること。
私は以前、なぜか、ブログというものにたのしいという感覚なんか持てるか!と思っていました。だって仕事のためにやるんだもの、そこらへんのOLがテレビドラマの話を書くのとはちがうんだもの……とか、「ブログをがんばっている人ってなんか好きになれない」みたいな、凝り固まった何かを持っていたのです。
でも、自ら「おもしろい!」と思いはじめれば、あっさりおもしろくなってくる、そういうものなのかもしれません。
Amazonにあった「口調がふざけすぎ」という批評も然りですが、それよりも、好感がまさっていました。ふざけていてもやるべきことは生真面目にひとつひとつ実行する、著者の人間性がにじみでているのかもしれません。
それになにより、楽しんでやっているのだなあ、ということがよくわかる文章です。
実はこのブログ、このドメインで開設してじつに10年ちかくになります。なのに過去の記事がないのはなぜかというと、楽しくなくて長期間放置したり、方向性がわからなくなって自分で読むのもいやになったりで、全部闇に葬ったことがあるからなのです(笑)。
最近になってようやく、ブログってたのしいのかもな、と思えるようになりました。そんなおりにこの本を読むことができて、よかった。