Minecraftマルチサーバーのアップデート方法[ Conoha VPS / Java版 ]
レンタルサーバ会社のConohaでVPSを契約して、そこにMinecraftマルチプレイサーバーを作って遊んでいます。ある日「サーバーのバージョンが古いです」などと表示されて遊べなくなることがあります。
これは、Minecraftがアップデートされると起こります。こういうときはサーバー側のMinecraftをアップデートしましょう。その手順を説明します。
応急処置
ひとまず古いバージョンのままでいいからすぐ繋ぎたい、という場合は、古いバージョン用の起動構成を作ることで可能です。
ただ、この方法を繰り返すとずっと古いバージョンで遊ぶことになってしまいます。あえて古いバージョンを選びたい場合はともかく、結局はサーバー上のMinecraftをアップデートする必要があります。
マイクラサーバーのアップデート : 概要
ここからはマイクラサーバーそのものアップデート手順について説明します。
エラーはどうして起こるのか
サーバーに置いてあるMinecraftサーバーソフトと、自分の端末に入っているマイクラのバージョンは、一致しなければなりません。
端末側のMinecraftは起動のときに自動的にアップデートされますが、サーバーの側には自動アップデートはありません。それでズレができるとエラーが起こるのです。
だから、サーバーのMinecraftサーバーソフトを手動でアップデートしてあげると、無事遊べるようになります。
環境
この記事で説明している環境は次のとおりです。違う環境の人は適宜読み替えてください。
- サーバ……Conoha VPS
- Minecraft……Java Edition
- 作業……OS X (Mac)
ここでは、Conoha VPSのマイクラテンプレートで作ったサーバーを使ってます。マイクラテンプレートというのは、必要な設定をあらかじめ用意してあって、ワンクリックでマイクラサーバが構築できるというものです。
構築はワンクリックでできるんですが、そのあとのメンテは今から説明するみたいにコマンド操作などが必要です。VPSってそういうものなんです。
必要なもの
- FTPソフト
- ターミナル
SSHでログインできるように、公開鍵認証を事前に設定しておいてください。まだの人はこちらの記事も参考にしてみてください。
【Minecraft】VPSのマルチサーバにシングル用ワールドデータを入れて遊ぶ(Java Edition) : 公開鍵認証を設定する – クリエイター丙1. サーバーソフトウエアをダウンロード
Minecraft公式ページへ行って、サーバーソフトウェアをダウンロードします。常に最新版が配布されています。
minecraft_server.バージョン名.jar
Minecraft: Java Editionをダウンロード | Minecraft
2. 所定の位置にアップロード
FTPかSSHでサーバーにログインして、さっきダウンロードした .jar をアップロードします。
場所は、ワールドデータや元から本体が置いてあるディレクトリです。Conoha VPSのマイクラサーバーでは /opt/minecraft_server です。
3. ファイル所有者を変更
アップロードした.jarのファイル所有者を「minecraft」に変えます。これをしないと起動できなくなってしまうので忘れずに。
まず、SSHでサーバーにログインします。
ssh -i プライベートキーファイルのパス -p 22 root@IPアドレス
次に、本体のあるディレクトリに対し、ファイル所有者を変更するコマンドを実行します(この例ではディレクトリごとまるっと変更しちゃってます)。
chown -R minecraft:minecraft /opt/minecraft_server
4. 自動起動の設定を一旦削除
Conoha VPSのマイクラサーバの場合、VPS自体を起動するとMinecraftサーバーソフトも自動的に起動するように設定されています。その設定は古いバージョンを指定したままなので、ここからの6. までの手順ではそれを新しいバージョンに書き換えます。そういう設定がされていないサーバーの場合はしなくて大丈夫です。
SSHにログインした状態で、次のコマンドを実行します。
systemctl disable --now minecraft-server.service
Minecraftサーバーの自動起動を一旦取りやめなさい、という内容です。
5. 起動バージョンの書き換え
Minecraftサーバーのバージョン名が書かれた設定ファイルがあるので、それを書き換えます。
cd /etc/systemd/system/
sudo vi minecraft-server.service
中ほどに書かれているのが、自動起動の対象になっているマイクラサーバーソフトウェアです。これを、2. でアップロードした.jarファイルの名前に書き換えます。
6. 自動起動の設定をリロード
次のコマンドを実行します。自動起動を始めなさい、という内容です。
systemctl daemon-reload
systemctl enable --now minecraft-server.service
7. サーバーを再起動
念のため、VPSのコントロールパネルへ行って再起動します。数分待てば起動されるので、コンピュータでMinecraftを起動して繋いでみましょう。
Conoha VPSのマイクラサーバーの場合(コマンド不要)
最近、Conoha VPSにMinecraftマルチサーバー管理ツール「Minecraft manager」が装備されました。
Minecraft managerとは
Minecraftマルチサーバーのバージョンアップや自動バックアップなどの設定変更をブラウザから行えるツールです。
だそうです!
要するにこのページでここまで一生懸命説明してきた手順は一切いらないってことですね
(´・ω・`)ショボーン
ちなみにConohaのMinecraft managerでのアップデート手順は、こんな感じです。
一. コントロールパネルにログイン
二. サーバーの一覧から該当のマイクラサーバを選択、「Minecraft管理」のボタンをクリック
三. ルートパスワードでログイン
四. 画面に従ってリンクをクリック
バージョンアップ可能になるとリンクが登場します。
以上。説明なんていらないくらいですね。
ただし、2020年9月以前に作成したVPSでは、Minecraft managerは使えないようです。今後ワンボタンアップデートができるようにしたければ、新しくマイクラ用VPSを作り直して、そこに今遊んでいるワールドデータをアップロードする必要があります。
ワールドデータのアップロード方法を知りたい方はこの記事を読んでください。
【Minecraft】VPSのマルチサーバにシングル用ワールドデータをアップロードして遊ぶ方法(Java Edition) – クリエイター丙アップデートはMinecraftが続く限り必ず定期的に必要なことなので、Conoha VPSにしておけばこの先何度もラクができるわけですね。マイクラマルチサーバーをこれからやりたい人はConoha VPSで間違いないと思います。