【Minecraft】VPSのマルチサーバにシングル用ワールドデータをアップロードして遊ぶ方法(Java Edition)
VPSを借りてマルチプレイサーバを作り、そこに今まで遊んできたシングルプレイのワールドデータを入れて続きを遊ぶ、という方法を説明します。
シングルプレイのワールドデータをアップロードして、加えていくつかの手順を試してみたら無事プレイできました。
概要
要はワールドデータをアップロードすればいいのですが、単にアップロードするだけでは、エラーが出て動かなかったりします。
例えばこんな感じのエラー
io.netty.channel.abstractchannel$annotatedconnectexception
FTPでデータをアップロードするためにログインするユーザと、Minecraftを実行するユーザが違うので、Minecraftが必要なデータを見つけられなくなってしまいエラーに、ということのようです。
そこで、ワールドデータをアップロードしたあと、SSHでサーバーにつないで、コマンドでファイルオーナーを変更します。
前提 & 用意するもの
ここからの説明は、Minecraftサーバの設置自体は済んでいるものとします。
今回説明する作業環境
- サーバ……Conoha VPS
- Minecraft……Java Edition
- 作業……OS X (Mac)
統合版(BE)でも似たような手順がもしかしたら使えるかも?(試してないけど)ですが、何れにしてもこのような作業にはコンピュータは必要です(スマホ、タブレットでは無理)。
必要なもの
- FTPソフト(今回使ったのはCyberduck)
- ターミナル
- サーバのIPアドレス
FTPって何?コマンドとか難しくて無理!という方はマルチサーバーの自前運用自体がそもそもしんどいと思うので、素直にRealmsを利用されることをおすすめします。
では、ここから作業手順の説明です。
1. ワールドデータをアップロード
公開鍵認証を設定する
あとでSSHでもログインすることですし、公開鍵認証を設定しておいて、FTPソフトもそれを使うことにします。
ConohaのVPSなら、セキュリティ>SSH Key>パブリックキー発行、と進みます(他のVPSサービスでも同じ設定があります)。
公開鍵認証を設定する|ConoHa VPSサポートプライベートキーファイルをダウンロードしたら、作業するコンピュータの /~/.ssh など適切な場所に置き、権限を400などに変更(chmod)しておきます。
FTPソフトを設定する
ここまでできたら、FTPソフトを設定します。以下の参考画像はCyberduckのブックマークですが、どんなFTPソフトでもだいたい同じです。
ファイルのアップロードはコマンドでもできます。今回は慣れ親しんだFTPソフトを設定しておくことにしました。
自分のコンピュータにあるワールドデータを探す
シングルプレイで遊んでいたワールドデータは、自分のコンピュータに保存されています。普段はあまり見ない場所に保存されています。
Macなら
/ユーザ/(ユーザ名)/ライブラリ/Application Support/Minecraft/saves
Windowsなら
C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Roaming.minecraft\saves
この場所に、ワールド名のディレクトリに分かれて入っています。ここでは仮に、アップロードしたいワールド名をmy_worldとします。以下、自分の環境に合わせて書き換えてください。
アップロード
FTPソフトでVPSにログイン、/opt/minecraft_server に移動します。ここにワールドデータをディレクトリごとアップロードします。
2. ターミナルでSSHログイン
ここからはコマンド操作をします。
SSHでログインします。
ssh -i プライベートキーファイルのパス -p 22 root@IPアドレス
次に、minecraftのデータが入っているディレクトリへ移動します。
cd /opt/minecraft_server
アップロードしたてのワールドデータは、ファイルオーナーがrootまたはログインしたユーザになっているはずです。その様子を確認するには
ls -al
3. ファイル所有権を変える(chown)
さっきアップロードしたワールドデータのファイルオーナーを「minecraft」に変えます。
chown -R minecraft:minecraft my_world
もう一度 ls してみると、このように見えます。
4. Minecraftサーバの設定を書き換える
「このMinecraftサーバーではこのワールドを動かしますよ」という設定が書かれているので、それを変更します。デフォルトのワールドが設定されています。
次のコマンドで編集します。
vi server.properties
viはUNIX環境にだいたい用意されているテキストエディタです。よく使うコマンドはこちら。
- 編集モード = A
- セーブして終了 = :wq
- ヘルプ= :h
上から順番にチェックして、ワールド名の書かれた箇所を書き換えます。
level-name=my_world
5. VPSを再起動
サーバーのコントロールパネルへ行き、再起動させます。
Conohaの場合はコントロールパネルから「サーバー > 使用中のサーバーを選択 > 再起動」、他のサーバー会社でもどこかわかりやすいところにあると思います。
再起動まで数分待ちます。
6. Minecraftを起動、マルチサーバにつなぐ
Minecraftを起動して、つないでみましょう。
自分のコンピュータでMinecraftを起動→マルチサーバ→サーバを追加(Add server)→IPアドレスを記入
これでマルチサーバに接続できます。いつもの見慣れたワールドが出てきたら成功!
もしうまくいかなかった場合は、エラーが出て接続できなかったり、見慣れないワールドのあらぬ場所に飛ばされてしまったりします。
失敗したかも?と思ったら「再構築」
もし何か失敗した、もとに戻せなくなった……!と思った場合は、再構築してからもう一度はじめから試してみましょう。Conoha VPSでは、サーバの状態をもとに戻す「再構築」という操作が管理画面からできます。他のサーバーでも同じような手段が用意されていると思います。
ただし「再構築」するとアップロードしたワールドデータは消されてしまうので、マルチサーバーで遊び始める前にいろいろ試してみるのがよろしいかと存じます。
Conoha VPSはMinecraftサーバのテンプレートセットが用意されているので、自分でサーバー構築をしなくても、数個の手順だけですぐにMinecraftマルチサーバーを持つことができますよ。自前サーバーをやってみたい人にオススメ。