「イラレでスクリプト」のはじめかた [Adobe Illustrator]

Adobe Illustratorには「スクリプト」というメニューがあります。プログラムを仕込むことで作業を効率化したり、あるいは標準のツールではできない描画ができたりします。
「じゃあ、それ、どうやったら使えるの?」というごくごくかんたんなさわりの部分をご紹介します。
プログラムはどこに書いたらいいか?
Illustratorに働きかけるためのプログラムを書くには、ESTK(Extend Script Toolkit)を使います。このアプリはMacの場合は「アプリケーション > ユーティリティ > Adobe ユーティリティ」に入っています。
ESTKを開いたら、画面の左上あたりにあるバーで「Adobe Illustrator」を選択します。これで、Illustratorに働きかけるプログラムが作れます。
試しに、ものすごーく簡単なプログラムを書いてみましょう。
ダイアログを出す(出すだけ)
alert("こんにちは");
と書いて、画面上のほうにある三角の実行ボタンを押します。すると、
このようにIllustratorのアプリ上でアラートが出ます。こんなふうにアプリケーションに何か働きかけるのが「スクリプト」なのです。
新規ファイルの作成
同じように、ExtendScrpt ToolKitにこのように書いて、また実行してみましょう。
var newFile = app.documents.add();
すると、Illustratorで新しいファイルが作られます。
どうやったら使えるのか?
こうやってESTKで書いたスクリプトをファイルとして好きな場所に保存すると、Adobe Illustratorからメニュー「ファイル > スクリプト > その他のスクリプト」で呼び出すことができます。
または、アプリケーションフォルダ内の特定の場所にそのスクリプトを置いておけば、メニュー上に現れます。場所はアプリケーションフォルダ内「プリセット > ja_JP > スクリプト」(CS5の場合)です。
私はイラストレーターとして教材図版(教科書や参考書の解説図)の仕事を引き受けることが多いのですが、これは点数がものすごいことになります。指定のサイズのアートボードを作るとか、同じような形状をコピペする、といった単純作業でも200点、300点になれば重労働です。
だから、イラレのスクリプトは手放せません。とっても便利なので、みなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね。