イラレ上達のコツは、間違うことと見つけたり。
「どうやったらイラレ覚えられるんですか?」と聞かれたので。
なんといいますか……結局、習うより慣れろ、なんだと思います。スポーツや語学と同じです。ただ、イラレがいくら難しいといっても、それなりに考え抜かれて作られたツールなので、それらほどハードルが高い話ではありません。
1: まずとにかくやってみて、そして間違う。
わざと間違えてもいいくらいです。イラレ初心者なのに、最短の少ない手数で正解を出そうとするから難しいのです。間違えば間違うほど、イラレの知識が増えていきます。
間違うということは「このツールの使い方は違うな」と知ることであり、それは、それぞれのツールの違いを知るのに非常に大切なことです。
2: 片っ端から試す。
Illustratorで何かオブジェクトを「こんなのを描きたい」と思ったらとにかく、自分が知っているイラレのツールのなかで、どれを使えば実現できそうか考えてみてください。そうしたら、それを全部試すのです。この間にいろいろな発見があるはずです。
それでは時間がかかりすぎる、と思うかもしれませんが、動かす手と頭が速ければ、そんなに気になりません。
3: 自分が得意なツールでなんとかしてみようと試みる。
矛盾して聞こえるかもしれませんが、自分が良く知っているツールだけで解決を試みる、というのもまた大事なことです。例えば英会話を習っていると「受験に出てくるような難しい単語を使おうとしないで、知っている簡単な単語で話しなさい」と言われますが、それに近いことです。
つまり、いっぺんにすべて覚えてしまおうとしないでいい、ということです。イラレ歴18年の私でも、グラデーションメッシュはよく使いこなしていましたが、遠近グリッドを覚えたのはやっと去年のことです。それでもプロとしてやってきました。
4: キーボードショートカットはできるだけ覚える。
右手はマウス。左手はキーボードの左側、親指はコマンドキーに。これが、正しいイラレ使いのポジションです。キーボードショートカットで操作しないと、手の作業が考える速度に追いつかず、集中力を切らしてしまうことがあります。
コマンドA、コマンドC、コマンドV、コマンドGくらいは、見なくても押せるようになっておきたいものですね。コマンド7、コマンドKなどもよく使います。
さて、問題です……それぞれ何のショートカットでしょうか?
5: 時には公式ヘルプも読む。
本や、あるいはウェブ検索で「イラレ 使い方」などと探すとIllustratorのいろんな情報が出てきますが、初心者の頃は結局、公式ヘルプにいちばんお世話になったように思います。何ができるのかが簡潔にまとめられています。プログラミング言語でもそうですが、やっぱり公式ドキュメントがいちばん的確ですよね。
こんな私でも、初めはみじめなものでした
今ではイラレのチュートリアル記事をいろいろと書いている私ですが、これでも最初はペンツールと円形ツールを使ってハートマークを描くことからはじめました。学生の頃のことで、たったそれだけの作業に3時間くらいかかったのを覚えています。
というわけで、Good Luck!