ウェブページのレイアウト、あたくしはイラレが最強だと思ってるわ。文句あるかしら?
言っておくけど、これはそこそこ公平な意見よ。
ウェブページのレイアウトをデザインするとき、Photoshopで作るか、Illustratorで作るか、それともFireworksで作るか。一部ではちょっとした宗教戦争みたいになっているの、ご存知かしら。この際だからはっきり言わせてもらうわね。
間違いなく、イラレが最強よ。
出身はいちおう紙だけど、並行してウェブもやってきたあたくしが言うんだから、まちがいないわ!……たぶんね。
レイアウト専門のツールは、イラレしかない。それだけよ!
そもそも、Photoshopはレイアウトのためのツールじゃないじゃない!
ぐちゃぐちゃのレイヤーを、誰がすっきりできるっていうの?!
知らないデザイナーが作った200個もレイヤーのあるPhotoshopのデータを、「はいこれ修正」って渡されたときのイライラ、あなたにわかるかしら。
いいえ、営業さんは悪くないのよ。腹が立つのはどこの馬の骨だかのデザイナーよっ!
何がどこにあるやら……だからその修正箇所はどこなのっ?!女子なのに咆哮しちゃいそうなくらいだわ。
レイヤーにわかりやすい名前をつけておいてくれればまだガマンできるけど、まあ、Photoshopでレイアウトを作るデザイナーでそこまで気の回る奴にはまだ出会ったことがないわね(笑)。
とはいえ、結局これって、そのデザイナーが悪いとも限らないのだわ。Photoshopでレイアウトすると自動的に汚いデータになっちゃうのだから、そもそもそれが間違いなのよ。Photoshopは画像処理のためのツールなんだから。
直感的に配置できるのは、イラレだけだわ。
そこへいくとIllustratorはオブジェクトを配置するためにあるのよ?こっちのほうがやりやすくって当たり前なの。
レイヤはざっくりだけ分けておいて、細かいところはキーボードショートカットでロックや非表示を駆使することね。フィルタも、ウェブデザインで使うくらいのものならイラレでだいたい足りるわ。
何?ピクセルが合わない?文字詰めがわかんない?「アピアランス」がわかんない?
ふん、ど素人ね。仕様がないから、また今度解説してあげるわよ。
ところで、あたくしもFireworksにたてつく気はないわ。アレはあれでステキよ。だけど、ウェブ用のデータをFireworksのデータをやり取りすることがいちばん少ないのは、なんだかかわいそうね…。
紙専門のデザイナーさんも、気をつけてあげて。
こんなにイラレアレルギーの人が多いのは、もしかすると、先輩デザイナーが作ったデータがよろしくなかったのが原因ってこともあるかもしれないわね。
いつも紙を主に扱っているデザイナーさん、もしもウェブをやるときは、最低限これだけは気をつけてあげて頂戴。
- ぜんぶの単位をピクセルに設定すること
- オブジェクトの端をきちんとピクセルに合わせること
- ウェブ用のカラー設定を用いること。とーーぜん、RGBよっ!
ここらへんは設定を変えたり、ちょっと気をつけるだけでいいから、まあ問題ないわよね。
それよりも問題は、「デザインそのもの」なの。
よそからデザインデータをもらうと、たまに、「ああ、これは明らかに紙専門のデザイナーが作ったわね……」と分かってしまうことがあるの。
一見美しいけど、画面で見ることを考えてないの。それって、見たら分かっちゃうのよ。
例えば、パンフレットみたいにきゅうきゅうに詰められた、導線一切気にしてない配置とかね。とってもがっかりするんだから。
同じデザインでも、紙とウェブでは全く文法が違うのよ。
いくらキャリアが長くても、そこを勉強する余裕のないデザイナーは、ウェブデザインには手を出すべきじゃないと思うわ。
ま、結局、どっちでもいいんだけどね。
あたくしはイラレ派だけど、他のデータでも華麗にどんと来い、よ。べつになんだって使いこなしてやるわ。
何で作るかよりも、何を作るかのほうが大切だってこと、聡明なあなたならご存知でしょ?議論好きのアホな子たちはほっといて、あたくしたちは今日もいい仕事をしようじゃないの。
うふふ。