日本の特撮映画を支えた空の画家、島倉二千六(しまくら・ふちむ)をいまさら知った!ありがとう!
昨日書いた「イラレで雲を描く(たぶん)世界で一番簡単な方法」という記事は当ブログ史上最高のアクセスを頂いたのですが、シェアしてくださった方の中に
「デジタル島倉二千六」
というつぶやきを残した方がいらっしゃいました。え?なにそれ?と思ってググってみたら、感動的な雲の空の写真が出てきたんです。しかもそれ、写真じゃなくてじつは絵なんだ……!
「島倉二千六(しまくら・ふちむ)」とは、特撮専門の背景画家の名前だったんです。(意外とものを知らない@niaoなのよ。)
ネット上の記事を紹介しつつ、その素晴らしい画家さんのことを探ってみましょう。
まずは、まっさきに見つけた写真がこれ。
これ写真じゃないんだって!絵なのよ!もちろんデジタルでもないのよ!
(画像掲載元:「再訪!特撮博物館 – むんろぼの『新世界』 – Yahoo!ブログ」)
巨大なボードに、エアブラシで手描きされたのがこの絵です。転載は避けるけど、写真を見てるとすごくわくわくするから、お時間のある方はぜひリンク先を見てみてほしい。(→「【Yuriko’s Just in Time】vol.3 日本一の雲を描く – MSN産経フォト」)
島倉二千六さんは、60年代から活躍する特撮の背景を専門とする画家で、東宝特撮映画や黒澤監督作品などの名だたるタイトルを支えてきた方です。モスラの羽根の模様をデザインしたり、新しいところではエヴァQの同時上映だった「巨神兵東京に現わる」の背景も手がけられたのだそうです。
(参考サイト:「『モスラの羽からアニメまで…背景画の第一人者 島倉二千六さん』:イザ!」)
作品集とかは出てないのかな……と思ったけど、唯一これが見つかりました。
映画の背景は、撮影が終わったら処分されてしまうのが普通ですので、その絵はほとんど残されていません。映画の中で生きてこその”作品”なのですね。さっきの雲の写真(じゃない、絵)は「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」で展示されていたもののようです。
現在はアトリエを構え、個人名で画家としても活動されているそうです。今年(2013年)の個展ではあのようなリアルで緻密な空の絵ばかりでなく、スケッチ風の作品も展示されていたということで、いちど本物を観てみたいなぁと思う次第なのです。だって、いちおう私もスケッチ画家なんだもん!いちおう……。
風が吹けば桶屋が儲かる、じゃないけど、ブログのアクセスが伸びるとステキな知識がひとつ増える。こういうのも、ブログのおもしろさのひとつなんですね。
まぁ、こんなに素晴らしい画家さんに例えられるとちょっと私も恐縮しちゃうけど、これからも良い絵を描けるといいなあ、と思うのでした。